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Love Distorted 【気象系BL】

第1章 嫉妬狂乱




翔「さっきから思ってたんだけど…」

「え、?」

カタンって静かな物音をたてて、翔さんが
ベッドの傍の椅子から立ち上がって俺の首筋に顔を近付けてきた。

すぐ真横に翔さんの端正な顔があって、
それだけで肩がびくりと揺れてしまった。

翔「ニノってさ、なんか甘い匂いするよね…?」

「ホント? 香水とか何もつけてないんだけど…」

翔「ウソ、マジか…じゃあシャンプーとかかな」

「そんなに匂う?」

翔「うん、すっごい女の子みたいな匂い」

「ん…っ!」

翔さんがいきなり俺の耳たぶを、口の中で弄び始めた。

くちゅくちゅって、淫らな音が直接耳に響いて
俺のイチモツにも影響を及ぼす。

「やだ…ダメ、っ」

翔「なんで? 智くんには抱かせてるんでしょ?」

「な、んで…知って、るの」

翔さんの舌から逃れる為に顔を背けると、
翔さんに顎を捉えられてしまった。

翔「いつからだったかな…ニノが急に色気を
出すようになって、それから智くんを見る目も変わった」

「翔さん」

翔「それで合点がいったよ、ああ、抱かれてるんだって」

必死に隠してきたつもりの俺と智の秘密が
こんなにあっさりと見破られてしまってたなんて。

翔「でも、最近のニノは智くんを見るたび
苦しそうな顔してる」

「なんでそこまで分かるの…?」

翔「さあ、なんでだろうね…ついニノだけは
目で追っちゃうんだ」

その言葉を聞いて、ズキリと胸が痛んだ。

その感情、俺も知ってる。

俺も智ばっかり目で追ってたから…。

この時の俺は、翔さんと目を合わせるたびに
どきどきと胸を震わせてた。















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