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Love Distorted 【気象系BL】

第4章 愛のTABOO



【 kazunari 】

キスされた恥ずかしさで、目を覚ましても
櫻井の目を見る事が出来ずにいた。

向こうから投げ掛けられる言葉に、素っ気なく返すとある時、櫻井がとんでもない事を口にした。

翔「残念ながら無理です、俺は貴方から興味がなくなるまでほっとけそうにありませんから」

…『興味がなくなるまで』って。
いや、でもそれは逆に僕にしたら、有利な事じゃないのか?

逆に彼から興味を僕が、無くしてしまえばいい。

そしたら元の生活に戻れるんだ。

「興味がなくなれば、もう僕に構う事はなくなるんだな?」

僕がそう聞くと、櫻井は妖しく微笑んだ。

翔「必然的にそうなりますね」

僕は櫻井の首に、自分の両腕を回して彼に挑むように、囁いた。

「…だったら僕と契約しよう」

翔「契約、ですか…一体どんな?」

僕の浅はかな作戦なんて、全て見通されているような鋭い目付き…。

でも、これに怯んではいけない。

「僕たちだけの秘密で、付き合うの…問題ある?」

翔「交際ですか、良いですね…乗りますよ」

櫻井は嬉しそうに僕の提案に乗ってきた。
…よし、これで彼氏づらしてくるだろう…そしたらいつも通りの対応で返して、呆れさせる。

そしたら、櫻井だって僕の事に興味なんてなくなる筈。

でも、ここで浮かれては駄目だ。
慎重に悟られないように、計画を進めなくては…。

「じゃあ、明日からで…」

翔「そんなつれない事言わないで下さいよ…もう恋人でしょ?」

「うぐぐ…っ、」

こんのヤロ…調子に乗りやがって。
僕はあくまでも大人で、冷静にしていなくちゃ。

「そ、うだな…じゃあ今から」

翔「そうこなくっちゃ…センセイ、2人の時は名前で呼んでも?」

「好きにすればいい…」

翔「えーっと、確か…和也、でしたよね?
じゃあ…和で」

「それなら、まあ…赦す」

…過去には変なあだ名付けられたこともあったからな。

これくらいなら許容範囲だ。

翔「和は、俺の事名前で呼んでくれないんですか?」

「そんなに甘えるな、僕は僕のペースがあるんだ」

翔「そうですか…ま、良いです…それじゃあ交際初日を祝って…」

「え…っ、」

彼は、俺の頭の上に手を伸ばすと、一片の桜を僕の頭の上から取り、それを艶めかしい自分の舌に乗せた。

わざわざ僕に見せつけるようにして、桜を飲み込んだ…。

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