第1章 嫉妬狂乱
「…やっぱり風邪ひいたかな」
昨日は結局、あのまま裸で寝てしまった。
冬の季節だから暖房はついてても、
俺の身体には物足りなかったみたいだ。
身体中から寒気がする。
…これは本格的なやつかも。
「智はなんて言うかな…」
まだ誰も来ていない楽屋。
俺のこの状態を見たら、智はどう思うんだろう。
少しは心配、してくれるよね…?
それから少しして、楽屋に誰か入ってきた。
翔「ニノ、おはよ」
「翔さん…おはよ」
智かな、なんて期待してた訳じゃない。
でもやっぱり智に会いたかったな…。
翔「今日は早いね、昨日眠れなかった?」
「え…あ、いや…眠れたんだけど、寒くて
起きちゃったんだ」
翔「そっか〜、最近寒いもんな」
「そう、だね…」
俺は、ぎこちなく笑ってその場をやり過ごした。
このままじゃ、いつか他のメンバーに
バレてしまう。
ちゃんと平常心でいなくちゃ…。
俺と翔さんは、それ以上話すことなく
翔さんは新聞を、俺はゲームをしていた。
そうしていたら
雅「おっはよー、やっぱ2人はいつも早いねー」
翔「そう言う相葉くんも、今日は早いじゃん」
雅「ふふふっ、バレちゃった?」
翔「…え、何その反応…怖いよ」
雅「実はね〜、今日大ちゃんと飲みに行くんだ!」
翔「へえ〜? 智くんにしては珍しいね」
雅「でしょでしょ〜?」
そんなふうに話す2人の横で俺は、
心を締め付けられているような気がして気分が悪かった。