第29章 それぞれ
「ごー、よん」
「ぁぁっん…ッ」
さっきよりも激しく指を動かしながら。
「さーん、にー…。イきたいね。イかせてほしいね。でも、まだダメ。ちゃんと我慢してな」
目に涙を溜めてイかないように我慢している姿はものすごくエロい。
「いーち……。…やっぱイかせてあげない」
ナカで動かしていた指を止めて抜くと、さらに涙が零れてきていた。
「なんで…?」
「んー…気分?かな」
綾菜は荒い呼吸を整えつつ、起き上がる。
そんで綾菜はさっきまでの涙目ではなく、キリッとした目で言った。
「鉄朗はそれでいいの?こんなにおっきくなったヤツ、私のナカに入れたくない?」
そんな触り方されたら、ここで止められねぇじゃん。
「ま、私は別にいいけどね。」
あー、もう、本当ダメだ、俺。こいつの前だと俺が俺じゃないみたい。
俺は一気に下半身を露出させ、素早くゴムを装着させると、綾菜を押し倒した。そして、入口に触れるか触れないかぐらいの距離に自身を近づけた。
「アレェ綾菜ちゃん。私は別にいいけど〜みたいなこと言ってる割には、ここ、すっげーヒクヒクしてる。んで、ぐっしょり」
俺がそう言うと、綾菜は両手で顔を隠した。
そんなことしても耳まで真っ赤だから分かるけどな。
俺はその腕を押さえつけて言った。
「ホラ、あとすこし綾菜が動けば挿入るよ。俺は自分から動かない。キモチよくなりたいなら自分で動けよ」
さぁて、いつまで強気でいられるかな?