第29章 それぞれ
「意地悪…。」
そう一言呟きながら、綾菜は腰を動かした。
「挿れにくい?大丈夫?」
「ん、大丈夫。…だけど、そこ心配するなら、鉄朗が動いてよ…。」
「それはムリかなぁー。最後まで挿入ったら、動いてやんよ」
まぁ、最後まで動かないってのはさすがに酷すぎるもんな。
でも、綾菜が自分でキモチいいところいじって、感じてる姿も見たいっちゃみたい。
「ん、ぁ、できたぁ…、動いて、鉄朗」
「よく出来ました」
馬鹿にしたようにそう言い放つと、綾菜の足を広げて、上下に動かした。
久しぶりのこの感覚、マジ最高
「ぁぁん、そこ、そこダメぇっ」
「おっけ、ここね。」
同じところばかりを抉るように強く擦りつけると、綾菜の腰はビクビクと動く。
頬を紅潮させ、額にうっすらとかいている汗。そんで、軽く涙を貯めている目。
この綾菜好き。かわいい。もっといじめたい。
そんなことばかりが頭の中で考えてしまう。