第28章 1番最後。
「あ、…綾菜、イくッ」
そう言うと、鉄朗の腰の動きは一段と早くなった。
私もそろそろ限界だ。
このままいくと、そのうち意識がなくなりそう。…気をつけなくては。
「あぁっ!イくッ!」
宣言のようにそう言い放つと、私はその言葉通り、思い切り腰を高くあげて、絶頂を迎えた。
鉄朗も、それにつられるようにゴム越しに欲を吐き出した。
「眠かったら、寝ていいんだぜ。無理すんなよ」
手際よく後始末をしながら、鉄朗は言う。
たしかに眠いけど、今日は絶対寝たくない。せっかく鉄朗と一緒にいれるのに、寝てるなんて時間がもったいないし。
私は途切れそうな意識を途切れないように繋ぎながら、私は答える。
「寝ない…。眠くないもん」
…別に、強がりなんかじゃない。
でも、優しく頭を撫でられたら心地よくて、思わず目をつぶってしまいそうになる。
…絶対、寝ちゃダメなのに。