第25章 恋バナ
その後、夜久と少し話して俺達もすぐ教室へ向かった。
「じゃあな」
「おう、部活でな」
…さて、どうするか…。
きっとエマは泣いている。…慰めた方がいいよな?
ほかの女にはこんなこと思わなかったけど、何故かこいつだけは、放っておいてはいけない気がして。
教室の中を見渡しても、エマはいる様子もなく、どうするか…と、悩んでいると、ちょうど次の授業は自習で。
しょうがねぇな、サボってやんよ。
そう思いながら教室を飛び出した。
でもなぁ…アイツがいる場所とか想像つかねぇし。
まー、見つかんなかったら、教室に戻ろう。
とりあえず、適当に旧図書館にでも行ってみんか?
人あんま来ねぇし、泣くなら最適の場所だと思うんだけど。
俺はそう思うと、特別急ぐわけでもなく、ただ旧図書館を目指してゆっくりと歩いていた。