第24章 安心、好き、恋
「それで、黒尾先輩と何かあったんですか?」
個人練習をしていた場所でいいやと思い、窓側の席に1人で食べようとすると、ミカちゃんがやってきた。
「なんで、分かるの?」
「だって、最近、先輩と黒尾先輩ぜんっぜん一緒にいないし、いつもに増して表情ないし、なんかあったな、とは思ってましたよ」
…よくここまでわかったな。…すごい。
「で、なんかあったんですか?遅刻して、その上泣いて学校来るなんて」
「心配かけてごめんね。…でも、ちゃんと今日仲直り出来たよ。」
すると、ミカちゃんは笑顔で私に冗談を言ってきた。
「なぁんだ、仲直りしちゃったんですね。」
「嫌いにならないの?私のこと。…クロと仲直りしたのに。ウザイ、とか思わないの?」
少し心配になって聞くと、思い切り笑われる。
存分に笑いきったのか、笑いが止まると笑顔で私の顔を見つめられた。
「そんなこと思いませんよ。すごくお似合いですし。…最近、わかったんですよ。…黒尾先輩のことを1番幸せに出来るのは、先輩しかいないです。」
「ミカちゃんは優しいね。ありがとう」
「優しいとかじゃなくて、思ったことを言っただけですよ。…まぁ、先輩が黒尾先輩のこと傷つけたら私が癒しちゃうかも知れませんけどね?」
ミカちゃんが言ってることは、本当なのか冗談なのかわからないけど、ミカちゃんはすごく優しくて、人の話も真剣に聞いてくれる。
…性格少し変わったな。とか思いながら白米を口に入れた。