第24章 安心、好き、恋
「そろそろ学校行く?」
「そうだな」
2人で右足から歩き出す。
ちょっとしたことでも、綾菜と同じことがすごい嬉しい。
「クロ、泣いたのバレバレな顔だよ」
そんなやばいのか…。すげー恥ずかしい。
「学校着いたら、顔洗った方がいいかもね」
ずっと正面を向いていた綾菜が、こっち側を向くと目が真っ赤な綾菜と目が合う。
「ぶっ…綾菜もな」
「うそ!そんなに?」
返ってきた反応にも、思わず笑ってしまう。
「ぶっひゃひゃひゃひゃひゃ」
「そんなに笑わないでよ…、恥ずかしいじゃん」
あー、もう可愛い。
今度はもう、絶対手放さない。ずっと、俺だけを見ていて欲しい。
…とか、思ってる時に綾菜の声が届く。
「ごめんなさい、実は…」
「なんだ?」
もしかして、俺の受験が終わるまではやっぱりムリ、とか言われんのか?…まって、心の準備が…。
「光太郎と一緒にお風呂に入っちゃいマシタ…。」
え……
「はぁ___!?聞いてないんだケド!?」
「言ってないからね」
そんなことかよ!?
木兎には色んなことを思ったけど、こんなことなら笑って許してやるよ、コノヤロー。
「次はねぇぞ!コノヤロー。ひとりがダメなら、木兎じゃなくて、オレな!オ レ!」
「うん、そうする」
こんな笑顔されたら、許しちまうだろ。…綾菜は。
ったく、あんの、シスコンエロフクロウめ!!