第22章 信頼
「ただいま」
「お邪魔します。」
2人で帰ってきたことを知らせたけど、返事は帰ってこなかった。
…あ、確か買い出しに行く、とか言ってたかな?
「クロ、このあとの予定は何かある?」
わたしがクロに聞くと、うーんと、唸る。
…特にないのかな?
そう考えていると、クロは何かを閃いたような表情で私に言った。
「今日は綾菜とイチャつく。…久しぶりに。」
「そうだね、じゃあ私の部屋に行こうか」
「すっげー嬉しそうな顔(笑)」
…そうな顔、してたのか…。
私は突然恥ずかしくなって、自分の頬を右手で抑えた。
…暑くはないから、真っ赤にはなってないだろう。
でも、きっと口元がものすごく笑っている…と思う。
うぅ、恥ずかしい。
「照れなくていいんだぞ?まぁそんな所も可愛いけど」
「あまり、恥ずかしいこと言わないでよ…。」
「そう?俺は思ったこと言ってるだけなんだけどなァー」
…もう、意地悪なやつ。