第21章 思いを込めて。
インターホンが鳴り、家を出ると袋を持った木兎が立っていた。
「久しぶりー。てか、ちょっと綾菜と会わせてくんね?」
「あー、それはムリだな。疲れてるし。」
「も、もしかしてお前ら…!?」
あ、めんどくさいスイッチ入っちゃったか…。
「あー、まぁいいや。鍵閉めて着いてきて」
「お邪魔しマース」
本当にお邪魔だわ…。
早く風呂入らせて上げたいのに。
「綾菜来たぞ!」
すると、綾菜はびっくりした表情で言った。
「なんで私がクロの家にいるって分かったの?」
え、教えてなかったのかよ…。
てか、クロって…鉄朗って呼んでくれんのはエッチの時だけかよー。ま、それもそれでいいか。
「てか綾菜声枯れてんな、もしかして黒尾の家来てからずっとヤってた?」
「何聞いてんのよ。ヘンタイ」
否定はしないのネ。…まぁたしかに綾菜が俺の家に来てからずっとヤってるケド。
「じゃあ俺はこれで。これが綾菜の着替えで、こっちが黒尾の誕生日な。」
木兎はそう言いながら俺に袋を渡し、部屋を出ていくと、あ…と言い振り向いた。
「動けなくなるくらいにはヤるなよ」
真剣な顔して言うのがそれかよ!?
「ヘンタイはさっさと帰れーッ!」
「お前に言われたくねぇよ!」
と、文句を言いながら楽しそうに家に帰った。
…本当に騒がしいやつだよ…。