第21章 思いを込めて。
木兎が帰ったあとに時計を覗いてみると、16時を指していた。
「お風呂入ろっか」
「うん、お願いします…。」
綾菜の言葉に頷くと、俺は服と綾菜を抱っこして風呂場に向かった。
お湯はもう沸かしてあるし、…あ、シャンプーとかボディーソープとか、俺のでいいのか?
…やばい、一つ気になると色んなことが気になる…。
「クロ、洗濯物入れられる袋ってあるかな?」
考え事ばっかの俺は綾菜の声で考え事が一旦止まった。
「泊まるんだし、洗濯するからカゴの中に入れてネ」
「あ、うん。ありがとう」
そう言うと、照れることなくどんどん服を脱いでいく綾菜。
普通だったら『み、…みないでよね!』とか言って体隠すんじゃねぇの?
俺がずっと服を脱がず綾菜を見ていると、綾菜はそれに気づいたのか、俺の頬をペチンと叩いた。
「あんま見ないで…。恥ずかしいじゃん」
か、かわいい!