第17章 きす
「え……。」
ちょっと戸惑ってる綾菜はものすごく可愛い。
なんて、考えてるけど、本当に俺は今、ものすごく緊張していて…。
「ねぇ、誰が可愛くないの?」
「…わ、たし」
「なんでそんなこと言うんだよ。
誰かに言われた?それとも、なに?自分で決めつけてんの?」
ちょっと言い方厳しいかな?なんて思ったけど、いじるのが楽しくなったわけで。
…オレ、ひどいなぁ。
「別に、誰かに言われたわけでは…ない、けど。
さっきも言ったけど、やっぱり小さくて、表情も豊かで…」
どんどん綾菜が自分のことをディスり始めたので、オレは綾菜が喋ってるにも関わらず、言葉を遮るように言葉を発した。