第17章 きす
「いただきます」
手を合わせて言うと、早速綾菜のオカーサンが作って下さった冷やしうどんをすする。
…うまい…
そんなことを考えていると、突然綾菜オカーサンに話しかけられた。
「あなた達、どっちから告白したの?」
思わずブフォッと吐きそうになるのを堪えて、できるだけ落ち着いて答えた。
「俺ですかね?」
「あらあら…青春っていいわね
光太郎とも仲がいいらしいじゃない」
「そうなんですよ」
木兎と同じく元気な綾菜オカーサン。
うん。絶対同じ血が流れてる。
逆に物静かで、そっと微笑むだけのオトーサン。
あの、微笑み方綾菜にそっくりだ。