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【名探偵コナン】幼女になりました。

第7章 伊豆へ!







「いや、俄然興味が湧いてきましたよ…。眠りの小五郎という探偵にね」
「ふぅん。あの約束を守ってくれるなら構わないけど」
「ええ、それは勿論。あの二人に手は出しませんよ」
「葵にもよ」
「わかってますよ」

通話を終え、無意識に入っていた肩の力を抜いた。
あの女が何故二人に目を掛けているか知らないが、そこに葵も入っているのだ。断る理由もない。
すよすよとあどけない寝顔にふっと息が漏れると同時に目につく包帯に眉を寄せた。

やはり彼女の体は外に慣れていなかった。
5年という歳月を殆ど家の中で過ごし、数える程の外出しかしなかったという…。事実、母親は部屋から出ないようきつく言い聞かせたと証言し、あのアパートの住人の多くは報道で子供の存在を知ったらしい。
そんな生活を送ってきた葵の免疫力が低下している事など分かりきっていた筈だ。彼処で目を離すべきではなかった。
普通の子供であれば十分に回復するだけの時間が経っているが、この子にはまだ足りないのだろう。蘭を残し離れた後からずっと眠っているのだから…。

それに…、また心に消えない傷を負わせてしまった。怯え、縋るようなあの瞳を思い出し、ぐっと奥歯を噛み締め、眠る葵を横目に機器を操作する。信号で止まった静かな車内にゆったりとした音が流れ始めた。


願わくはこの子の夢が穏やかでありますように─





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