第4章 新たなる
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新一の家に蘭たちとやってきた少女は絢瀬葵という5歳の女の子で、今日の朝から報じられている絢瀬楓の娘だった。
世良のスマホには「彼女は母親が捕まったことを知らないらしい。このまま教えない方がいいと思うんだけど、コナンくんはどう思う?」と書かれていたため、知らないならその方がいいと頷いておいた。
真相を確かめる中、彼女がカメラアイを持っていることには驚いたが遺体の詳細を聞けたのは有り難かった。世良の説明に沈んでいた蘭と園子は、沖矢の言葉に浮上していて、恐らくまともに外に出たこともないであろう少女を探偵団に紹介するかとコナンもその提案に乗った。
途中、蘭が新一に電話するというハプニングやスマホから変声期を外し忘れていたり、沖矢の言葉にひやっとしたりとあったが、事件の真相がわかり現場へ行く前に少女を保護者に返すべきだという蘭にやべっ!忘れてた。と彼女を見たときなんとも軽快な音が広がった。
保護者の声に張っていた気が緩んだのか泣き出した少女に、5歳の子供に耐えられる訳ないかと代わる蘭を横目に涙を拭いていると、相手は安室で彼女を保護しているのは彼らしい。
安室はバーボンではないかと疑っている1人だ。泣いている彼女には悪いが情報を貰おうとするが、返ってくるのは的から少し外れたものばかりで目を細めた。
コナンと蘭で彼女を送る最中、次は彼女自身のことを聞いてみると、今度も少し外れたもので…好きなことが針(時計)を見ることと言われた時は驚いた。
流石に5歳の子に意図してできることじゃないかと笑う。
言い方は悪いが、親に捨てられた可哀想な子供という認識で構わないだろうと結論付けた。
探偵団の前にまずは灰原が会うかどうかを確認するとOKの返事が来たことに驚くが、戸籍がはっきりしてる子供を警戒してどうするんだとの言葉に納得した。
安室に少女を連れまわす許可は蘭が貰っているし、明日の予定は買い物だけらしく、夕方からの彼女の時間を彼に予約しておいた。
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