第4章 メザメ
時雨はまっすぐに侑子を見返して
『2つの未来のために、手伝えるように。
・・・彼が大事だから。』
と、答えた。それを聞いて、侑子はニヤリと笑い
「ミセの客ね。いいわよ。ただし、対価がいるわ。それでもいいのね。」
と。時雨はにっこりを微笑み、頷いた。
それを見た侑子は
「四月一日~、まだ~?もう女の子起きちゃったわよ~。」
と、台所にいる君尋に向かって言った。君尋は料理を運んできながら言った。
「じゃあ、ちょうどいいっすね。今、できましたから。」
「じゃあ、料理も来たことだし、自己紹介しましょ。私たちのことは知っているから、四月一日から。」
と、ノリノリで侑子が言った。