• テキストサイズ

君がため

第4章 メザメ





 それを聞いた時雨は


 『占いはね、占う者と占われる者との間で行われるやり取りだから。知りたいと思っている者には、占い師は答えなくてはならない。己のできる限るすべての力で。決して疎かにしてはならない。
  そうですよね、侑子さん。』


 と。侑子は


 「そうよ。どの職業でもそれは同じことだけど、目に見えない、形にできないことだからって嘘をついたり、できないことをさもできるように振る舞うのは、本気の相手にも失礼よ。」


 と、言った。それを聞いた君尋はハッとした。


 「いいえ、占いは他人の生きる方向、いきすじに関わることだから、失礼だけでは済まないわね。」


 と、さらに侑子は言った。


 『だからこそ本物の占い師は、自分の占いに自分のいきすじを掛ける。』


 時雨も付け足していった。


 「つーことだから、帰ったら飲みなおす!!」


 と、侑子が言った。それを聞いた君尋は


 「ま~だ飲むのかよ!それに、つーことでって話繋がってませんから!」


 と、突っ込んだはいいが侑子は


 「飲みなおす~!四月一日、炭水化物!時雨も一緒に飲みましょ!」


 と、聞いていなかった。君尋は


 「もう~。太りますよ?それに時雨ちゃんは未成年ですから」


 と、諦めていた。


 「へーき、へーき。ガンガン飲むぞ~!炭水化物~!」

/ 16ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp