• テキストサイズ

【文スト】対黒・陰

第2章 双黒


「これで倉庫に誘い込まれたら先刻の二の舞だ!如何すんだよ!」

ヒラリと攻撃を避けながら紬がうーんと考える。

「私が想定していたよりも遥かに弾薬を隠し持っていたねぇ、連中。そのせいで爆発の規模が大きかった」

「何が云いたい」

「軍警に嗅ぎ付けられるのも時間の問題だね。然し、予想よりも人数が多かった」

やれやれ、と溜め息を着いて話せるほどの余裕が紬にはまだあるらしい。



「…………………で。作戦は」



矢張り、着々と倉庫の方へ誘い込まれている中、
中也は紬に問うた。




「1つしかないよ。中也に任せる」




紬がニコッと笑って云った。



「手間ェがそれを云うときは、何時だって本当に選択肢が無ェな!ったく!」

「私としてはあまり使いたくない手だからねぇ」

「………ふん」



中也が手袋を外しながら方向転換し、紬に投げつけるようにして預ける。





そして、静かに立った。






「反撃しないのか?ポートマフィアも大したこと無いな!」

笑いながら云い捨てられた言葉に紬は笑顔で返事した。





「その余裕、何時まで続くかな?」






答えは、5分と掛からなかった――――。
/ 357ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp