〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第69章 〖誕生記念〗満ちる月、君を想へば❀伊達政宗❀
「……やらしー顔」
「ま、政宗のせい、だから……!」
「でも……すげぇ綺麗だ」
「……っっ」
「誰かがお前の事、天女って言ってたな。その気持ちが…すごい解る気がする」
素直で、真っ直ぐで芯が強くて。
泣き虫で無鉄砲で…そして、笑うと可愛い。
そんな魅力的な美依を好きになったのは、これもまた必然だった。
顔の造形じゃない、滲み出る可憐さとか。
俺の前でだけ見せる、淫らで艶っぽい顔とか。
美依を彩る、全てがこの上なく愛しい。
そんなお前にだから、赤裸々になる。
体裁なんてかなぐり捨てて、そのままの純な心で。
────お前を、全て欲しいと願う
「政宗」
「うん?」
「お誕生日、おめでとう」
「ああ、ありがとな」
「一緒に居られて幸せだよ。来年も再来年も…政宗の一生の誕生日、全部一緒にお祝いさせてね?全部におめでとうって言って、傍に居るから」
(ほんっと、手に追えねぇ……)
こんな時にも、惚れ直す。
美依の言葉、仕草、表情……全てに。
みっともなく溺れて、深みにハマる。
ああ、それでもいいか。
本当は俺に溺れさせる予定だったけど。
コイツには……敵う気がしないからな。
────ぐちゅんっ!!
「ぁあぁぁっ!」
太ももを掴み、奥を一回突き上げると、美依は仰け反って甲高い声を上げた。
それでいい。
お前は俺の腕の中で、悶えて啼いてろ。
二度と離れられないように、気持ち良くさせて。
これ以上ないってくらい、幸せにしてやる。
「やっぱり…顔を見て貫いた方がいい」
「はぁっ…はぁっ…政宗……」
「お前の気持ち良さそうな顔見てると、満足する。すげぇ…満たされる」
「まさ、む……」
「全て寄越せ…俺を、満足させてくれるんだろ?」
そして奪った唇は、ほろ苦い酒の味と。
クラクラするような美依の甘い味がした。
ああそっか、酔ってたんだな、俺。
たった一口、美依の唇から飲んだ酒。
あれはやっぱり、俺を狂わす蜜毒になった。
もうそれは、躰中を巡って、中毒にさせて。
俺は馬鹿みたいに、この蜜事に溺れる。
俺は元々快楽主義者だが、でも……
────お前が与えてくれるものが、一番快感だ