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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第65章 お兄ちゃんじゃいられない!❀光秀END❀





(全く…これではその内、理性が切れるぞ)



美依は安心しきって眠っている。
だが、それに反するように、加熱していく躰。

美依を感じるだけで、心も躰もどんどん高ぶる。

堪えるのが、こんなに辛いとは予想外だった。
愛しい者を胸に抱いて、でもそれに手が出せないもどかしさ。

出来る事と言えば、せいぜい頭を撫でたり髪を梳いたり、背中を撫でるくらいなものだ。




「触れられるのは嬉しいが…これではな」

「ふふっ、光秀さん……」

「やれやれ、いい気なものだ。あんまり無防備だと、何をされても文句は言えないぞ、美依」




また俺の名前を呼んだ美依の顔を覗き込み、額の髪を掻き上げ、そっと唇を額に押し当てる。

何やらむにゃむにゃと言いながら、幸せそうに眠る美依を見ていたら……
少し意地悪してやろうか言う気持ちが、芽を出した。

なんだろう、自分ばかりが悶々とするのは癪で。
少しくらい、仕返しをしてやりたいと。

平和そのものという寝顔を、少し崩してみたくなった。




「美依…お前は、俺にこんな思いをさせて、本当に悪い子だな」




ゆっくり美依の躰を褥に沈める。
上から覆いかぶさって、胸にしがみつく手を取り、布団に縫い付けて。

小さな躰を上から見下ろすと、ふつふつと加虐心が湧き出した。

酒で赤く染まった肌も、絡まる脚も。
それは俺を煽る材料でしかなくて、先程無視を決め込んだ疼く己が一気に表に出始めて。

我慢した分、余計にじわりじわりと熱が蝕むのを感じた。




「美依……」

「んっ…みつ……」

「美依…寄越せ」




そのまま、ぽつりと呟き、薄紅の唇を塞ぐ。
ちゅっ…と音を立てて啄み、角度を変えてまた一回啄み。

三回目で深く重なり合わせた。

少し隙間の空いている唇から、強引に舌をねじ込み、その熱い舌を絡めとってやると……

甘くほろ苦い酒の味がして、一気に酔いが回った気がした。

くらくらする。
そんな事を思いながらも、貪り始めた心は止まらない。

まるで美依を丸ごと食べてしまうかのように…
俺は何度も舌を差し替え、その濡れる唇を堪能した。






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