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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第60章 君色想う、葵の日 ❀石田三成❀





────睦月の夜、はらりと雪が舞って




底冷えがするほど、気温の低い今日でさえ、
貴女は陽だまりのような暖かさだ

そして、真夏のように、私を焦がす太陽だ

どんな夜でも、明けない夜はない
それは、貴女が笑ってくれるから

だから、私はいつでも陽の下を歩ける
貴女に照らされて……

温かさと優しさを、この身に実感出来る








「三成、君っ…も、らめぇっ……!」

「はいっ…一緒に、果てましょう、美依っ……!」

「ぁっ…ぁあっ!三成、く…三成、君っ……!」

「もっと、呼んで…ぁあっ、出ますよっ………!!」








貴女を愛しています、心の底から。
貴女への想いは、絶え間なく溢れ出て……

それで失敗してしまうこともあるけれど。

貴女は私のたった一人の御姫様だから。
ずっと…ずっと、私だけのものでいて。



私達は狂おしいほど、躰を重ね……
そして、心も溶け合わせていった。

障子の向こうには、粉雪がはらはらと舞って。
静かな睦月の空気に、二人の色濃い吐息が、雪に混じって降り積もっていった。














────…………















「えっ……みんなに考えてもらったの?!」



ほこほこと湯気が上がる中、美依様が素っ頓狂な声を上げる。
それを見ながら私は苦笑し…盃に注がれた酒を、くいっと飲み干した。

私と美依様は、褥でたっぷり愛し合った後、二人で温泉に浸かりながら雪見酒をしていた。

折角温泉に来たのだから、二人で楽しもうと……
宿屋の主にお願いして、夜中の温泉を貸切にしてもらったのだ。

まぁ、そこで今回の計画の話をしたところ、その素っ頓狂な声が出たわけだ。




「はい、着物の提案は政宗様と秀吉様が。温泉の提案は、家康様が……手作りの弁当の話をしたのは、信長様と光秀様でしたね」

「うわぁ…本当にみんなの意見を取り入れたんだね」

「私が逢瀬をしたいと言ったら、皆様が内容を一緒に考えてくださいました。失敗…しちゃいましたけど」




くすっと笑って、美依様と額をくっつける。
美依様は蒸気で顔を真っ赤にしながら……
少し困った様に、でも可愛らしく微笑んだ。





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