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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第60章 君色想う、葵の日 ❀石田三成❀





「逆に特別な場所で逢瀬もいいんじゃない?例えば温泉に行くとか…普段行かない場所に行くのもありでしょ」




続いて考案してくださったのは家康だ。
なるほど、二人で温泉などに出かけるのも手だ。
さすが家康様だ、素晴らしいお考えを持ってらっしゃる。

私が急いで筆を走らせていると、信長様と光秀様も次々にと素晴らしい案を考案してくる。




「手作りで何かを贈ってやるのもいいな」

「成程、ただ買ってやるより心はこもっていますね」

「あとは宴の料理を用意してやるという手もある」

「それは三成には少し難しいですね…例えば出掛けた時に食う弁当くらいなら、なんとかなるやもしれませんが」




(手作りの贈り物に、祝いの宴の料理か……)


皆様の意見を参考に頭の中で策を練る。
折角皆様が考えてくださったのだ、どれも採用したいし……

だったら、出来る限り盛り込んで、美依様をあっと言わせるのも良いかもしれない。




「なら、弁当を前もって用意し、逢瀬に出かけて、呉服屋で着物を見立てて差し上げ…そのままの足で温泉に向かう、でいかがでしょう!」

「おいおい、そんなに詰め込んで大丈夫か?」

「折角皆様に考えて頂いたので、出来るだけ採用したいのです、秀吉様」

「まぁ…やれるだけやったら、一層の事」

「はい、家康様!そうします」

「なら、弁当作りは手伝ってやる、お前だけじゃ絶対無理だからな」

「政宗様、ありがとうございます!」




本当に、なんて皆様はお優しいのでしょう。
私と美依様が恋仲になったと知った時も、皆さん温かく微笑んでくださった。

皆様に大切にされている御姫様だからこそ……
私は命をかけて美依様を幸せにせねばならない。




「頑張ります、ありがとうございます!」

「戦果を期待している、三成」

「信長様もありがとうございます!」




こうして、皆様の優しさに触れ、夜は更けていった。
私は美依様を全力で祝おうと、力みすぎるくらいに力んでいたのかもしれない。

この後、自分の不甲斐なさに、ほとほと落ち込む事になるのだが……
この時私、全て上手くいくと。

なんの根拠も無しに、自信を持っていたのだった。














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