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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第59章 可憐に華、恋せよ乙女《後編》❀明智光秀❀




「すごい、熱いですね……」

「はぁっ…当たり前だ……」

「光秀さん」

「……なんだ」

「大好きです、もっと好きになりました」

「……っっ」




────だから、煽ってどうする
止まれなくなるだろう、考えて物を言え

まぁ、そんな安直で素直な所が可愛いがな

全てが可愛い、何もかもが愛らしい
やはりこれは病気だな




「ああ、俺も愛しているよ、美依」

「……っはい……」

「だから、もう少しお前を寄越せ……欲しい」




そう言って、そのまま唇を塞いだ。
甘く蕩けるような口づけは、俺を蕩心にさせ……
心にも甘い感情が満たしていった。



美依、俺はお前に捕まった
俺も、お前を捕まえた

もう離せはしないから、傍に居ろ

だから二度と隠し事はするなよ?
お前は俺だけのものだからな



そう言ったら、美依は小さく笑って『はい』と答えた。
それでいい、それだけで俺は満たされる。
お前が傍にいれば……俺でも光の下を歩ける。



────こうして、俺と美依の一悶着は終わった

後で考えれば、なんてくだらない喧嘩だったのだろう。
だが、お前となら、そんな些細な喧嘩もいい。
ヤキモチだって……甘い刺激だからな。

そんな風に美依に毒されて、全てまとまる。
それでいいと思えるんだから…この病は恐ろしい。

骨の髄まで冒されたから、すでに手遅れと悟って。
これから骨抜きにするまで、惚れさせる事にする。














────…………















「え……美依と、光秀さん……?」

「どういう事だ……?」




────それから、数日後

軍議に呼ばれ、美依を抱えて広間に足を運ぶと。
秀吉やら家康から、何やら疑惑の眼差しを向けられた。

美依と恋仲になった事は、まだ誰にも話してはいない。

でも、別に誰に了承を得ることも無いだろう。
誰にもそんな権利はないはずだ。
そう思いながら、しれっと美依を畳へと降ろす。




「痛くないか?」

「はい、大丈夫です」

「痛くなったら、俺に寄りかかれ、いいな?」




すると、そんなやり取りを聞いていた政宗が口笛を鳴らした。
そしてニヤリと笑みを浮かべ、納得したように言葉を放つ。





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