〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第51章 花時雨と恋情のアイロニー《後編》❀石田三成❀
「んっ……」
持ち上げた脚の甲に、そのまま唇を押し当てると。
美依様はびくっと震えて、息を詰まらせた。
そのまま舌で甲をくすぐるように愛撫し、時折ちゅっと吸い付く。
そして、指を一本ずつ。
その爪先に口づけを落としていくと、その度に美依様は脚を震わせ、逃げようと指に力を入れてくる。
「……駄目ですよ、美依様。逃げないで」
「だって、ぁっ……」
つーっと指で甲を撫でると、ふっと美依様の爪先から力が抜けた。
ここぞとばかりに、くるぶしに口づけ、すねを舌で這い……
だんだん美依様の脚を開かせながら登り、唇での愛撫を続けていく。
途中で美依様の膝を折り曲げ、着物の裾をめくって八の字に開かせると。
その真っ白な太ももの内側には、くっきりと政宗様に噛みつかれた痕が残っていた。
「……っっ」
それを見た瞬間、心に醜い劣情が生まれる。
こんな華は、私しか咲かせてはいけないのに。
全て……全て私のもので上書きしなくては。
私は折り曲がった美依様の脚の間に顔を埋め、美依様を下から見上げながら言葉を続けた。
「どのようだったか、覚えていますか?」
「え……?」
「政宗様は貴女のどこに口づけ、どのようにして貴女を愛でられましたか?」
「わ、解んないよ、そんなのっ……」
「ですよね、なら……」
「……っっあ!」
ちゅぅっ……
私はその見つけた後に、強く吸い付く。
こんな脚の付け根付近に……痕をつけるなんて。
つまりは、私しか見てはいけない美依様の大切な部分も、見られたと言うことだ。
────許せない、絶対に
「ほら…こうすれば、この痕はもう私のものになりました」
「んっ…三成君……っっ」
「過去は変えられません、貴女が政宗様に抱かれた事実は…絶対覆らないのです。なら、せめてそれが薄れるように……全て私で上書きするしかないでしょう?」
美依様の震える肌に、指を滑らせる。
二重に痕を付けた肌は、白い場所に、それだけがくっきりと赤く色づき……
純白に散る赤い花びらは、まるで血のようだ。
そんな錯覚すら覚え、私の心を軋ませた。