〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第49章 私を見つけて、戯れに❀謙信END❀
「あの、謙信様……」
「どうした」
「この状態は…ちょっと照れますね……」
「そうか?俺は嬉しいぞ、お前を堪能出来る…こうして捕まえた事だし、かくれんぼは終わりだ」
そう言うと、美依は『そうですね』と少し笑いながら言った。
美依に教えねばなるまい。
『本来のかくれんぼ』とは、どういったもので。
そして、鬼に捕まったらどうなるか──……
俺は片手で美依の艶やかな髪を梳きながら、美依が解るように、言葉を選んで説明を始める。
「美依、お前はかくれんぼとはどんな遊戯だと認識している?」
「え、隠れた人を鬼が捜すだけですよね?」
「本来のかくれんぼは少し違う」
「そうなんですか?」
「大人の男女が森や山で行い…必ず女が逃げて男が捜す。そして、見つけた時には…」
「見つけた時には……?」
そこで、俺は美依の顎を指で掬うと。
鼻先にちゅっと口づけながら、少し艶を含めた声色で、言葉を紡いだ。
「大人の戯れを行うのだ。お前も大人の女なら……その意味を理解出来る筈だ」
すると、言葉を聞いた途端、美依は赤い顔をますます赤く染めて、俺の顔を見てきた。
どうやら理解出来たらしい。
『大人の戯れ』とはどういったものなのか。
そして、そのまま家康との勝負の話もしてやる。
俺達は、当然そのつもりだった事も。
「そ、そんな……!」
真っ赤になりながら、目を泳がせる美依。
説明した所で、美依がどう出るか……
無論、俺は美依と『大人の戯れ』をするつもりだが。
「つ、つまり、私は謙信様と……」
「そういう事だ、お前は捕まったのだからな」
「で、でも……!」
「何か問題があるか?」
「……っっあ」
美依の身体に回した腕を動かし、美依の背中を手のひらで這う。
すると、美依は背中をびくっと逸らし、反応したような声を漏らした。
この初心(うぶ)な反応、本当に愛らしすぎる。
俺は優しく美依の背中を撫でながら……
顔を覗き込み、さらりと自分の想いを告げてしまう。