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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第47章 私を見つけて、戯れに〖共通〗❀家康VS謙信❀





「喧嘩しないで仲良くしましょう?仲良くした方がきっと楽しいから…ああ、そうだ!せっかくならみんなで、かくれんぼでもしましょうか」




『かくれんぼ』

その言葉に、家康と謙信は一気に静かになった。
そして、二人して美依を見つめ……
『確認』とばかりに、美依に問う。




「美依、お前…かくれんぼがしたいのか?」

「はい、謙信様!この辺りは隠れる所が多いし、楽しそうだと思いませんか?」

「……随分、色っぽい事をしたいんだね、美依」

「色っぽい事?かくれんぼはかくれんぼでしょう、小さい子でもやる遊びじゃない、家康」




大きな目を楽しそうにキラキラとさせ、得意げに笑う美依。

どうやら美依の認識する『かくれんぼ』と、家康や謙信が認識する『かくれんぼ』では意味が違うようだ。




「あのね、美依。かくれんぼって…」

「待て、徳川家康」




家康が美依に説明しようと口を開くと、それを謙信が制止した。

そして、色っぽくクスッと笑い……
謙信は家康の肩を、仲良さげに引き寄せる。




「美依、かくれんぼとは本来、男と女で分かれてやるものなのだ」

「謙信様、そうなんですか?」

「ちょっと、軍神…」

「少し黙っていろ、徳川家康。そして、男が鬼と決まっている。だから、美依が逃げろ。それを俺達二人で探そう」




謙信の言葉に、美依は嬉しそうに『解りました!』と答えた。

美依が逃げ、それを二人で探す。
謙信のその真意に気がついて、家康は目を見開き謙信を見た。

すると、謙信は不敵に笑い、家康を見る。

その目はすでに熱を帯び、妖しく光って…
女を捕らえる『男』の瞳になっていた。




(……とんでもない事になったな)




家康は小さくため息をつく。
謙信が美依に説明した事は、間違ってはいない。

ただ、男が女を探し、見つかった時には……

それを想像すると顔が火照ってくる。
もちろん、願ったり叶ったりな状態ではあるけれど。

多分、謙信も同じ事を考えて……

家康はそこまで考え、ぐっとこぶしを握った。
『絶対、負けるわけにはいかない』と。














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