〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第44章 姫百合と艶やかな純情《前編》❀明智光秀❀
「お前の肌…気持ちいいな」
「光秀、さん……」
「……おいで」
「あっ……!」
そのまま空いた手で、ぐいっと腰を引き寄せられる。
光秀さんの腕の中に、すっぽり包まれると……
光秀さんの心臓が、ドクドクと早鐘を打っているのが解った。
そして、身体も熱を帯びて、すごく熱い。
耳元では、光秀さんの吐く熱い吐息が耳を撫でて……
思わず身体がゾクッと粟立った。
「光秀、さんっ……」
「何故だか、ものすごく、高ぶる……」
「え……?」
「お前が欲しいと、身体が熱くて堪らない…すぐに奪いたいくらいに、神経が尖って…はぁっ……」
何かを堪えているような、余裕のない声色。
それを聞き、私の心臓はドキンと大きく高鳴った。
これ、媚薬の効果……?
いつも私に意地悪を言って、弱い所を攻めて。
二人で愛し合う時ですら、私に対しては『大人』である光秀さん。
そんな光秀さんが、艶めかしく息を荒げ、『私が欲しい』と言っている。
それは……私が望んだ姿じゃないのか。
「んっ…美依……」
「光秀さん、苦しいんですか……?」
「そうだな、早く解放しろと…俺の『雄』が、もう痛いくらいに主張している」
「えっ……」
「…触れてくれ、美依……」
すると、光秀さんは私の手を取り、そのまま自分の股間へと導いた。
導かれるまま、着物の上から手で触れる。
そこは着物の上からでも解るくらい膨らんでいて、熱を持っていた。
(熱いっ…光秀さんの……!)
思わず、顔がかぁっと熱くなる。
着物の中で主張しているのが、なんなのか。
それが解るだけに、どうしていいか解らずに、そのまま光秀さんを見つめる。
すると、光秀さんは少し表情を歪め、私の手のひらに腰を押し付け、擦り合わせてきた。
ゴソッ…ゴソゴソッ……
手のひらと布が擦れ、音が鳴る。
光秀さんは私の手に自分の昂りを擦り付け、そして。
艶めかしく吐息を漏らしては、時折喘ぐような声も出す。
そんな色っぽい姿に釘付けになり、見つめ続けると。
また心臓が、ズキっと傷んだ。
光秀さんが余裕無く揺れるのは……
それは、媚薬のせいで光秀さんの意志じゃない。
光秀さんはただ、私のお酒が美味しいと。
そう言って飲んでいただけだ。