〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第40章 《御礼作品》私のイケナイ執事さん《前編》❀織田信長❀
「私へのご褒美で着てくださるんですか?」
「そうだ、嫌なら別の褒美を考えるが」
「いえ、嬉しいです!ありがとうございます、着るのを手伝いますね!」
信長様の気持ちが嬉しくて、私は思わず微笑んだ。
すると、信長様も優しく笑って……
これまた優しく、頭を撫でてくれた。
────そして
信長様の着替えを手伝い、燕尾服を来てもらった。
白シャツを着せて、スラックスにジャケット。
それに、白の蝶ネクタイに、白の絹の手袋。
一通り着せ終わった時。
私はその姿を見て、思わず絶句してしまった。
(うわぁ、うわぁ〜〜〜〜っっ!!)
言葉が出ないって、こーゆー時だと思う。
黒のジャケットやスラックスを身に付ける信長様は、どこぞの貴族と間違うかのような、そんな威厳に満ちた雰囲気で。
しかも長身で体付きもしっかりしてるから、西洋の人に負けず劣らず、本当に燕尾服がよく似合っていた。
しかも、なんか紳士的な雰囲気もあるし……
思わず見とれていると、信長様がちょっと怪訝そうな表情を浮かべ、私に尋ねてきた。
「その様に凝視して、やはり似合わぬか」
「い、いえ!その逆です、すごくお似合いですよ!格好良いなぁって、つい見惚れちゃいました」
「そうか、満足したか」
「はい、ありがとうございます」
こんな信長様の姿を見ることが出来るなんて……
ダメ元でお願いしてみて良かったなぁ。
頬が緩むのを抑えられず、思わずニコニコして信長様を見ていると。
信長様はクスッと笑い、さらに私に尋ねてきた。
「折角だ、この格好で俺にして欲しい事はないか」
「え?」
「この様な格好するのは、今後二度と無いぞ。だから、褒美の一環として聞いてやる。何でも申してみるがよい」
(してほしい事…燕尾服だと、なんだろう……?)
信長様が折角そうおっしゃってくれているので、私は首をひねって少し考える。
燕尾服だと、結婚式とか晩餐会?
でも、それだと何かしっくり来ない。
『燕尾服を着た信長様』は、どちらかと言うと……
(あ……!)
私はある『一案』を思いつき。
思わず、ぴっと人差し指を立てて言った。