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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第39章 サクラノアメ-朔夜-❀石田三成❀






────ザァァァァッッッ!!






その刹那。
薙ぐ風が、枝垂れ桜を揺らし。

雨と共に、私達に吹きすさんだ。

まるで、私の心を映し出すような……
そんな激しく荒く、儚い桜の雨。

散ってしまう。
私の想いと共に……全て。




「……」




美依様はいつの間にか、もがくのを止め。
静かに私の話を聞いていた。

そして、暫しの沈黙の後。
美依様は身体をよじり、私と真正面で向き合ってきた。




「三成君の、ばかっ……」

「え……?」

「どうしてそうなの、いつも天然なくせに、たまに男の人になって。言葉もすごく直球で、そんなんじゃ私……」

「……っっ」

「三成君を、忘れられないよ……!」




美依様の声が、耳に響く。

必死な声と、泣きそうな表情と。
その身体の温もりが、全てを語る。








「私、三成君が好き。ずっと、ずっと好きだった。過去形になんて出来ない、あの夜で忘れたかったのに…まだ、三成君の傍に、居たいと思っちゃうじゃない……!」








────揺れる、揺れる恋心

その身に宿りし熱は、鎮まる事を知らずに。
全身を駆け巡って、私を焦がす。

欲しい、貴女の全てが。

堪えるなんて、出来ない。
狂ったような熱情は、もう。

貴女でなければ、鎮められない。




「過去形になんて、しないでください」

「三成君……」

「傍に居てくださいと言ったでしょう、私は貴女が欲しい」

「……っっ」

「例え、許されない事だとしても…それでも、もう、止まらないんです……!」




私はそのまま美依様の頬に手を当て。
半ば強引に、その唇を塞いだ。

少し開いた隙間から、舌をねじ込んで。
逃げる美依様の舌を捕らえて、絡めとる。

まるで、貪るように……

何度も何度も角度を変えながら、その口内を犯し。
唾液が混じりあって流れるのもそのままに、激しく口づけた。




「んっ…はぁっ……!」

「んんっ…美依……!」

「みつっ…んぅ…はぁっぁ……!」




次第に美依様からは、甘く艶めかしい吐息が漏れ始め。

もつれ合うように、身体も絡まり。
だんだんと熱を上げて、その肌が触れ合っていく。





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