〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第36章 淡紅染まりし蜜一夜《後編》❀織田信長❀
「一回で『仕置き』が終わるはず無かろう?」
「信、長、さまっ……」
「申したはずだ、貴様に解らせると」
「ぁっ……!」
また、熱くなる。
貴方が触れるだけで、私は……
貴方の為だけに咲く、鮮やかな蜜華になる。
「貴様が俺のモノを躰に覚えるまで、しっかり刻み込んでやる。その身は全て…俺のものなのだからな。だから、存分に乱れて啼け。淫らな貴様も愛してやる……貴様の要素で、愛せない部分など無いのだからな」
熱い信長様自身は、私をいやらしくさせる。
その言葉、そっくりそのままお返ししますね?
いやらしいお仕置きをする、いやらしい貴方も愛していますよ。
私が貴方で愛せない部分なんてない。
その俺様な部分も、時に子供っぽい部分も。
きっと私にしか見せない、艶っぽく喘ぐ顔も。
全て全て愛してる。
だから……私だけの貴方で居て?
「はぁっ…美依、また出るぞ……!」
「ぁあんっ!もっと、もっとください……!」
「くれてやる、熱い俺を…ぁっ、受け止めろ、全て…ぁあっ出る…………!!」
────外は春の嵐になる中
私達は何度も抱き合い、躰を絡め合った。
最後にはお仕置きとか、そんな事も忘れて。
信長様の熱に酔いしれて、色濃い蜜一夜は過ぎていった。
完璧だと思っていた信長様が、くすぐったがりなのも、この夜初めて知って。
きっと、まだまだ知らない信長様がいるんだろうな。
もっともっと、貴方の秘密を見せてくださいね。
そんな事を思いながら、私は信長様に溺れていった。
────…………
「なーんだ、あれが美依さんの好きな人だったのか」
私の目の前で、甘味を食べながら右京さんが眉をひそめる。
あれから数日後。
私に謝りたいと言っていると美夜さんから聞いた私は、右京さんが働くという呉服問屋さんを訪ねた。
そして、そのままの流れで茶屋に行き……
右京さんに甘味を奢られながら、信長様の話をしたのだ。
まぁ……その人が織田信長で、安土城の城主と言うのは秘密だけれど。