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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第31章 〖V.D企画〗甘い恋人-家康編-❀徳川家康❀





「あー、家康も来たー!」




そのまま物置に着いてみると、中で美依が何やら光秀さんと談笑していた。

……二人だけでの片付けではなかったのか。

そんな風に思えた自分が、少し馬鹿らしい。
どこまで美依中心の考えになっているのだろう。




「……光秀さんも居たんですか」

「居て悪かったな、家康。ここから先は二人で頼む、まぁ二人でやればすぐに終わるだろう」




光秀さんに話し掛けると、光秀さんは一回美依の頭を撫で、俺と入れ違いに物置を出ていった。

それに続いて、隣に居た秀吉さんも『頼むぞ、二人とも』と言って、物置を後にする。

それを美依と見送りながら……
俺は美依に、いつものひねくれたように声を掛けた。




「片付けを引き受けるなんて、物好きだね」

「だって、家康も居るって言うから。家康はなんで?」

「お、俺は別に…」




あんたが居るから引き受けたとかじゃない。

そんな天の邪鬼な返答をしそうになって、俺はぴたっと言葉を止めた。

何気なく目をやった、物置の隅。
そこに、毛布があるのに気がついたからだ。


……毛布?なんで、物置に毛布?


頭の中に疑問符が浮かぶ。
明らかにある事が不自然だ。


そう思った直後。








────バタンッッ!ガチャガチャ……








物置の扉が閉まる音。
そして…外から施錠されるような、金属音。

俺は目を見張った。

そして……
ある『考え』が頭に過ぎる。








(……っっ、まさか……!!)








「あっ、家康……!」




俺は解っていない美依を置いて、施錠されかかっている扉へと走った。

そして、勢いよく扉を開こうと、バンっ!と手を付く。

しかし、一歩遅かった。
扉は固く鍵が掛かってしまい、押してもびくとも動かない。




秀吉さんの不自然な態度。
毛布が物置にある意味。
そして、外から施錠。


まさか、秀吉さんも光秀さんも。
はなから、俺達を閉じ込めるつもりで?


物置に毛布まで置いて。
一晩…美依とここで過ごせと。






(冗談じゃないっ…!)








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