〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第26章 白雪-sirayuki-《蜜夜編》❀真田幸村❀
────知りたい、もっともっと深くまで
滾った熱に浮かされた躰は。
どうやらお前に鎮めてもらうしかないらしい。
それくらい、みっともないくらい惚れてるから。
だから、お前を愛したい。
深く、もっと深く。
静かな雪の夜を切り裂くような、甘美な熱で。
何度も貫いては、深みに嵌る。
『お前』と言う罠に。
そして……共に堕ちていく。
「あんっ…ぁあぁっやっ…幸村ぁ……!」
「はぁっ…最高だ、お前…すげーイイっ……!」
「そんなっ…おかしくなっちゃう…やんっぁあ…っ」
「ん、大丈夫だ…狂っちまえ、俺はお前に狂ってる」
指を絡ませ合い、何度も唇を重ね。
熱い肌を擦り付けて、熱を分け合って……
なんかもう、一つに溶けてしまうような。
そして、辿り着くのは至福の幸せ。
全てが駆け抜ける……
────そんな、夢みたいな蜜なる刹那。
びゅくっ!ドピュドピュ!びゅるるっ……
「愛してる、美依っ……」
「私も、私も愛してるよ、幸村……」
吐き出した精は、美依の奥深くへ駆けていく。
そして、交わす愛の言ノ葉は常しえに。
ひとつに溶け合い、二度と離れないように。
俺達は何度も何度もお互いを求め合いながら……
それしか知らないみたいに、名前を呼びあった。
────…………
(……あれ、美依…………?)
ぼんやりと目を覚ましてみると。
俺の腕の中にいた美依が居なくなっていた。
昨夜、あんなに蕩けるまで愛し合ったのは夢か?
ふわふわする頭でそんな事を思う。
しかし、身体は心地よく気怠くて、少し重い。
それは脳裏に思い出せる蜜なる一時が、現実のものだったと証明していた。
「美依……?」
思わず名前を呼んで、周りを見渡す。
すると。
「あ、幸村…起こしちゃった?」
聞き覚えのある、可愛らしい声が聞こえ。
そちらを向くと、美依が簡単に着物を羽織り、髪を櫛で梳いている姿が目に映った。