〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第22章 艶熱蝶々-視線の鎖- ❀明智光秀❀
「光秀、さんが…すき、なんです……」
「まだそれを言うか、熱にやられたか」
「私に…何も感じませんか……?」
「は?」
「裸、見たのに…私は、光秀さんに、なら……」
たどたどしく、言葉を繰り返す美依。
『光秀さんになら』
奪われてもいいというのか?
その身を、俺に。
熱のせいでも、そんな煽る詞を言っていいのか。
俺は…男、なんだぞ?
「ほう…こうされても、構わないと?」
俺は片手で美依の襟元を掴むと。
今着せたばかりの夜着の襟を、ぐいっと開いた。
現れた、熱に火照る白い肌。
それに唇を近づけ……
鎖骨付近に、かぷりと噛み付く。
すると、美依は大袈裟な程、身体を震わせ。
艶めかしい、甘い息を吐いた。
「あっ…んっっ…」
「なんだ、なかなかにいい声で啼くじゃないか」
「光秀、さっ…」
「熱で余計に敏感になっているか、なら尚感じやすい躰になっているんだろうな?」
そのままするりと開いた襟元に手を差し入れ、柔らかな胸の膨らみに手を這わせる。
多少小ぶりだが、柔らかくて弾力がある。
その膨らみを揉みしだきながら、人差し指で頂をぴんと弾いた。
途端に美依の腰が跳ね上がる。
やはり、熱で過敏になっているようだ。
「はぁっ…ぁあっ……」
「熱いな、こんな躰で男を煽るなんて…教え込んでやってもいいんだぞ、頭と躰に、どうなるかを」
「うっ…ううっ……」
すると。
美依は唇を噛み締め、悔しそうに唸って。
────その瞳から、綺麗な雫をぽろりと流した
「……っっ」
それを見た途端。
変に煽られ、湧き出始めていた加虐心が一瞬にして冷える。
透明な、綺麗すぎる雫。
それは真珠のように珠になって頬を伝い……
伝った跡が、濡れて光った。
「だって…私、私、本当に……」
「美依……」
「光秀、さんが…すき、なんです……」
ぽろぽろの涙を零しながら言う美依。
熱でのうわ言か。
それとも本心なのか。
今の美依からは、その判断が難しかった。
それでも。
素直すぎる小娘が、嘘を言ってるとは…
俺には、思えなかった。
例え、それが熱でのうわ言だったとしても。