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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第21章 俺的四つ葉の幸福論《生誕記念》❀徳川家康❀





「家康、貴様の祝いの宴は本当に明日でいいのか」

「はい、今日はちょっと……」

「それは早めに言え。今は既に夕刻、準備が始まっていたのでな」

「すみません」

「仕方ない、今日も宴をやるか。作り掛けの料理が無駄になるよりは良かろう、良い誕生日を過ごせ、家康」




信長様に一礼し、天主を出る。
そのまま俺は小走りをして、御殿に戻った。

その間に、美依がくれた文の内容を思い出す。

それは頭の中でぐるぐる回って……
身体と心を、熱く焦がした。













────家康と出逢って


私は生きる事の厳しさを教えられた。
そして、強く在る意味を。

私は、家康から見たら、とても弱いかもしれない。

それでも、家康と一緒に居たいから。
私は強く在りたいと思ってるよ。

私なりのやり方で。

貴方を愛する事で、私はもっと強くなれる。
家康の帰る場所で居たいから。

そのためなら、私は強くなれるよ。

だから腕を広げていられるように頑張るね。
『おかえりなさい』と言えるように。

家康、愛してるよ。

ずっとずっと、今もこれからも。
愛し続けるから、一緒に居てもいい?

家康との思い出は、きらきら眩しすぎて。

まるで宝物みたいに輝いてる。
それを、これからも一緒に作って行きたい。

お誕生日おめでとう、家康。

『初めて身体を重ねた場所が終着地』だから。
家康への贈り物はそこにあります。

ぜひ、受け取ってくださいね。




────貴方を愛する美依より
















(それは……俺の台詞だよ、美依)




こうして、思い出を巡ってみると。
色鮮やかな思い出には、全て美依が居た。

美依との軌跡。

それは驚きと初めての連続で。
どの思い出も、心温まる、かけがえのないものだ。


俺と、美依にしか……作れなかった奇跡だ。


一時期は、美依を遠ざけた日もあった。
幸せなんて要らない、欲しくないと突っぱねたのに…

今じゃこんなにも溺れてる。

認めてしまえば、もう。
二度と離せない程に、美依は温かい。


既に俺の一部として。
美依の存在は、確かにあるのだから。





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