〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第20章 猫さんと曇天の銀杏の木 ❀ 石田三成 ❀
「熱いでしょう、美依様が可愛すぎるからですよ?」
「ふっ…んんっっ…擦らないで……」
「欲しい癖に……美依様、腰が揺れていますよ」
「あっ…やぁっ……!」
片脚の膝裏に手を掛け、美依様の脚をぐっと上に開かせる。
そしてそのまま、濡れた昂りの先を、蜜を零す口に宛がった。
すぐさま中に挿し込みたいが、なんとか堪え。
美依様に、ある『約束』をしてもらう。
「いいですか、美依様。もう危ない事はしないって約束してください」
「あっ…三成、く……!」
「約束しなければ、挿れてさし上げません。その火照った躰を一人で鎮められるのですか?」
「んっっぁあっ……!」
「ほら、約束してください、美依様……!」
ぐりぐりと先を押し当て、美依様に『約束』を乞う。
美依様は躰を震わせ、荒い息を吐いて耐えていたようだったが……
やがて、観念したかのように、ぽつりと呟いた。
「はい、ごめんなさい、三成君…約束、するからっ……途中で止めないで、お願い……!」
(本当に…淫らで可愛い御姫様だ)
その言葉を聞き、私はしゅるっと美依様の目隠しを取った。
すると、美依様が振り返って見てきて。
久しぶりに見る美依様の瞳は、まるで兎のように真っ赤になり、涙で潤んで光っていた。
私の御姫様は可愛くて、時々無鉄砲だけど、優しくて…
本当に参ってしまう。
それで乱れる時は色っぽいなんて、最強だろう。
私は少し上半身を前に傾けて、その薄紅の唇を、一回啄んだ。
そして、告げる。
『お仕置き』の終わりを。
「約束…ですよ?」
「うん、約束、する……」
「お仕置きは終わりです、これからは…きちんと美依様の瞳を見て、愛します」
「三成君……」
「でも、美依様。猫さんを助けてくれて、ありがとうございます。それは、感謝していますよ」
私がそう言うと、美依様は『どういたしまして』と微笑んだ。
そして顔を見合わせ、お互いにまた微笑んで…
唇同士を深く重ねる。
温もりが満ちて、溢れんばかりに。
それは眩暈のように、湯殿の熱い空気に溶けて、心まで満たしていった。