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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第17章 櫻花に夢見し君想ふ ❀織田信長❀





「貴様…言っている事とやっている事がちぐはぐだぞ」




信長は苦笑しながら、胸に抱く美依を再度褥へと沈める。

美依には解らないらしい。
自分のその愛らしさ、自分がどれほど『女』であるか。

それこそ、説明したって理解出来ないだろう。

そう思いながら、先程したように手で身体をゆっくりなぞると。

美依はぴくっと肌を震わせ、見上げてきた。




「貴様には今一度…解らせねばならぬな」

「え……?」

「子供はこんなに女の色香は放たない。子供扱いなどせぬわ、子供にこれ程欲情したりはせん」

「のぶ……んっっ!」




言葉を遮って、唇を塞ぐ。
その薄桃の甘い唇は、手は出してはならない禁断の果実か。

まるで思考回路まで蕩かされるように……

身体の芯は熱くなり、じんと疼いて。
そして、奪いたい欲望が、また顔を見せる。






「……貴様の事納めならぬ『姫納め』をしてやろう。無論、来年も存分に愛でてはやるが…何回姫納めをやるかは約束出来ん、俺の気分次第だ」






────こうして

美依を愛して愛しまくって、年も暮れていく。
来年はどの様な一年になるかは解らない。

だが……

美依さえ居れば、それはかけがえの無い一年になる。
それだけは、確信しながら。














────…………















次の日から。

信長と美依は連れ立って伊勢国へと赴いた。
伊勢国は自然豊かな良い所で、訪れる神宮も海までも程近い。

もし時間が許すのなら、美依と海に行くのも良いかも知れんな。

信長はそんな事を考えながら、美依を前に乗せ、背中から抱き締めながら馬を走らせていたが……

俄然、気になる事があった。

初詣に行けると喜んでいた美依の表情が冴えない事だ。

安土を出る際、秀吉と何かを話していた。
それからだ、美依が何となくしょんぼりした顔をしている。




(秀吉に何か吹き込まれたか?あやつに限って、美依を不安にさせる事は言わぬと思うが……)




そう思っても、何を言われたのか気になって仕方ない。

神宮に着き、美依を馬から降ろしながら…
さり気なく理由を探ってみる事にする。





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