〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第10章 聖戦!HONEY*NOEL ❀信長END❀
「応えると言ったらどうしますか……?」
そう言って、私は着物の紐を緩めた。
そして、身体から着物を撫で落とす。
するり…と着物は肌を滑って下に落ち……
再度下着姿になった私は、必死に信長様を見つめ、想いを紡いだ。
「私を、貴方に贈ります、信長様」
すると、信長様は驚いたように、その紅い瞳を見開き。
腕を伸ばすと、まるで壊れ物に触れるかのように、そっと頬を撫でてきた。
「今日はクリスマスです、貴方から贈り物を貰ったお返しに、私も貴方に贈ります。私を…あげます、信長様に」
「美依……」
「私からの贈り物、貰ってくれませんか?」
「……っっ」
決して流されている訳じゃない。
私はこの人に愛していると言われて……
びっくりした半面、とても嬉しかった。
優しくて、意地悪で、強引で。
少し不器用だけど、温かい信長様。
────私は、貴方の事を
「愛して、います……信長様」
やっと……
やっと自覚した想いは、言葉にしたら、心にすとんと落ちてきた。
こんなにドキドキして、掻き乱されて。
でも……嫌じゃない。
この人に振り回されるのは、嫌じゃない。
「貴様と言うやつは…本当に手に余る」
すると、信長様は頬を撫でていた手で肩を掴み。
そのまま、ぐっと引き寄せた。
ぽすっと軽い音がして、信長様の胸に抱きすくめられる。
温かい体温。
信長様が私にくれると言った心臓が、トクトクと早鐘を打っていた。
それは安心する鼓動。
信長様が生きてる……証。
「自らを俺に捧げると申すか」
「はい」
「それは、心も身体と言う意味か」
「……はい」
「貴様はげぇむに勝ったのだぞ?」
「そんなの……関係ないです」
くすっと苦笑し、首を上げる。
すると、間近で紅玉の瞳が揺れていた。
それを見ながら、再度想いを紡ぐ。
不器用な貴方、そんな貴方には……
きっと直球の気持ちしか伝わらない。
「大好きです、信長様。だから、抱いてください。それが…私はとても幸せで、貴方の気持ちに応えると言う意味です。貴方の心臓を私にくださるなら…もっと鼓動を感じさせて」
すると、信長様は優しく目元を緩め。
私をひょいと抱き上げた。