〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第9章 聖戦!HONEY*NOEL ❀政宗END❀
「俺は、少し違うな」
「え?」
「確かに今日みたいな日に降る雪は、特別感があるかもしれないが……お前ありきだから」
「どーゆー意味?」
「お前が居るから…特別に思えるんだよ、何でもな。お前と過ごす時間なら、俺は何でも特別だ」
こうして、降る雪を眺めるのも。
抱き締めあって、温もりを感じるのも。
すべて美依が居るから『特別』になる。
一緒にするから『特別』なんだ。
きっと、なんて事無い一瞬ですら……
美依が一緒に居れば、光の如く輝くのだろう。
俺は、そう思う。
「…ありがとう、そんな風に言ってくれて」
そう話すと、美依は目元を赤く染め、嬉しそうに微笑んだ。
ああ、可愛いな。
お前だけが、誰よりも可愛い。
雪の降り積もる、神が降誕した夜。
お前こそが、聖夜に降りる天使で、そして。
────俺だけの、天使だ
「んっっ…ふぅ…はぁっ……」
堪えきれなくなり、その唇を塞ぐと。
美依は艶かしい甘い吐息を、薄桃の唇から漏らした。
そして、再度色香を放っていく躰。
ほんのり色づき、熱を上げ……
甘く崩れていく、その様子が愛しい。
そうなると、心が本音を溢れさせ始める。
美依が欲しい。
美依がもっともっと、欲しいと。
散々奪った後でも、それでも……
満たされたはずの物が、一瞬にして飢えて、再度満たしたい気持ちでいっぱいになる。
「……もう一回、抱かれろ」
隠してもおけないので、本音をぽろっと漏らし。
美依の身体を毛布で包み、やんわり背中を畳に付けさせる。
美依は見上げながら、驚いたように目を見開き。
欲に塗れているだろう俺の瞳を、下から見つめてきた。
そして、くすっと笑い……
腕を伸ばして、熱い頬に触れてきた。
「政宗は、しょうがないね」
「お前が異常なほど可愛いから悪い」
「何それ……でも」
そして、美依は微笑む。
小さな雪の花のように、可憐に。
そして、言葉を紡ぐ。
その可愛らしい唇で。
愛しい、秘密の言葉を────…………
「また、私がとろとろに蕩けるくらいに、愛してね?」