〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第90章 菫色の指切り-貴方が教える×××-《後編》❀石田三成❀
「ぁっ…美依………っっ!」
びゅくっっ……!
そのまま腰を震わせ、私は精を放った。
躰を突き抜けるような感覚、熱が一気に放出されて。
頭が霞がかるほどの強い快感に…
私はぼんやりとしながらも、腰を揺さぶり、その最後の一滴までも美依様の中に注ぎ込んだ。
そして、ゆっくり抜き、脱力する。
荒れる息を抑えることもなく、その小さな身体に覆い被されば…
私だけの御姫様も身体全体で呼吸をしながら、焦点の合わない瞳で私を見つめてきた。
「三成、君…が、中だ……」
「すみません、抑えが効かなくて…貴女に子供が出来てしまったら、どうしよう」
「そしたら、私…三成君のお嫁さんになる」
「美依様……」
「ふふっ…問題解決、だね」
(貴女は本当に…困った人だ)
その言葉一つ一つに、全て揺すぶられる。
理性とか建前とか、そんなものは崩れ去って…
貴女への愛しさだけが残る。
「なら、それも約束しましょう…指切りで」
小指も絡めて、心も絡まる。
汗ばむ肌を重ね合わせて…
私達はまた一つ約束を交わした。
それは未来へ繋がる幸せ。
美依様は今度こそ約束を違えないだろう。
募る想いは、貴女に届いた。
私は幸せで満たされた気がして、抱いた余韻にいつまでも酔いしれた。
この腕にある、柔い温もり。
それを決して離さないと──……
固く心にも誓って、抱き締める腕に力を込めたのだった。
*****
「三成君、どこ行ってたの?」
それから数日後。
外から戻った私を御殿で出迎えながら、美依様は可愛らしく首を傾げた。
美依様の怪我の治りは順調で。
すでに一人で行動も出来るようになり、美依様はちょくちょく私の御殿に遊びに来ていた。
とは言え、あの一件以来。
お互いへの振る舞い方が変わった事で、私達が恋仲になったとすでに周りには知られてしまったので…
美依様が私の御殿に居ても何の問題もない。
私としては、いつも愛しい人の顔が見られる事は、これ以上ないくらいの喜びだ。