〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第9章 聖戦!HONEY*NOEL ❀政宗END❀
「美依…とびきり甘い夢、見ようぜ、一緒に。お前をとろとろに蕩かして…最高に気持ちよくしてやる」
走り出す熱情は止まらない。
降り積もる雪をも溶かす、熱くて甘い蜜の一夜は。
こうして幕を開けた。
安土城の美依の部屋で。
気持ちを交わし合い、そして身体も繋がり合う。
そんな、至福の蜜夜が──……
────…………
「んっっ…お前は甘いな、本当に……」
ちゅっ…ちゅぅっ…レロ……
うつ伏せになった美依に覆いかぶさり、その白い背中に口づけを落とす。
背骨に沿って甘く食み、舌を這わせ……
その滑らかな柔肌を味わうように、ゆっくりゆっくり堪能していく。
一糸まとわぬ美依は、本当に綺麗で。
赤く火照った躰が、やけに煽情的だ。
「ふぅ…んっっ…政宗ぇ、やっ……」
「すごい気持ちよさそうになってる、堪んねぇ」
「あっ…んぅっ……ぁあっん……」
声だって、砂糖菓子みたいに甘くて、本当に可愛い。
美依が甘く啼くたびに、躰が疼いて心にじくじくと、蝕むように熱が広がっていく。
だが、そうなってくると、本当に我儘なもので。
もっともっと。
そう、心が声を上げる。
(もっと……感じてる、濡れた声が聞きたい)
そう思って、一回美依から預けていた身体を上げる。
視線を泳がすと……
文机の上に乗った、ある南蛮の菓子が目に入った。
実は先程、美依が目が覚めたら一緒に食おうと思って『くりすますぱーてぃ』から持ってきたものだった。
多分美依が作ったであろう、その南蛮の菓子。
丸い筒型で、何やら甘ったるい匂いで……
白いふわふわした生凝乳のようなものが、周りに塗りたくってある。
そして、その上に苺が規則正しく並べられていた。
「なぁ…あれはなんて名前の菓子なんだ?」
身体の下にいる美依に、文机を指差しながら問いかける。
すると、美依は荒く息を吐きながらも……
指を差された方に気が付き、少し驚いたように言葉を紡いだ。