〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第83章 琥珀に滲んだ秘密の想い《後編》❀明智光秀❀
「ぁんっ…!ぁあっぁっあっ……!」
じゅぷっじゅぷっ…ぱちゅっ……!
パンパンっ…パンパンっ……
次第に腰の動きは早く鋭くなって、肌を叩く音と嬌声が輪を描いて響いていく。
狭いアパートの部屋は色濃い空気。
満たされる中で、私は駆け上がり。
やがて……
────びくんっっ!!
躰を震わせて絶頂を見ると、光秀さんも低い声で唸って、ぶるっと腰を震わせた。
途端に中に流れ込む温かいもの。
ああ、光秀さんも達したのか。
そう思って荒れる息を整えていれば、まだ繋がったまま、光秀さんは私の顎を掴んでグイッと後ろを振り向かせた。
「あっ……」
「いい顔だ…美依」
「……っ」
「時を越えようが、お前の愛らしさは変わらない。狭い褥で乱れるお前も…なかなかにそそられる」
「ふわぁっ…!」
ずるっ…と昂りが引き抜かれ、そのまま脇の下に手が掛かり、躰を起こされる。
光秀さんは向かい合わせになるように、私を膝に跨がせると、少し視線の高くなった私を見て意味深に笑った。
「お前が着替えている時に、てれび…だったか。それが言っていたな」
「え?」
「今夜は夜更け過ぎに嵐になるそうだぞ?」
「それって、まさか…!」
「そのまさかかもしれないな。そうなれば、本当に今がこの時代に居る最後の時間になる。だから…」
光秀さんは首を伸ばして、私の唇を啄む。
ちゅっ…と甘い音は、暗い部屋に響いて。
私の腰を強く引き寄せながら、優しく目を細めた。
「この時代でのお前の愛らしい姿、きちんと目に焼き付けねばな」
「光秀さん……」
「もう、ここで乱れるお前は見られない。愛らしさは変わらずとも…やはり御殿で抱くのとは少し違う。軋む褥の音に恥ずかしがる顔もな」
「……っそんなとこ、見なくていいです」
「いいや、見せろ…全てを」
艶っぽく囁かれる言葉は麻薬だ。
私をぐずぐずに蕩かし、思考回路まで壊して。
そう──……
「────愛しているよ、美依」
また、貴方を一つ好きになる。
みっともないほど惚れているのは、私の方だと。
気付かされて、その熱情に溺れゆく。