〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第80章 貴方と添い寝のその先に《前編》❀伊達政宗❀
「ま、俺のせいだろうな…違わない」
「そうだよ、もう」
「だってお前がこんな風に乱れるのは、俺の前だけだろ?」
「当たり前だよっ…!」
政宗は、私をだんだん組み敷きながら…
蒼い炎を宿した瞳で私を見つめ、妖しい笑みに変わった。
それを見た途端、心臓が跳ね上がる。
そして、何かに縛られたように…
政宗から、視線が離せなくなった。
────それは私が囚われる刹那
また翻弄される時間が始まるのだと…
期待が熱に変わって、私を昂らせていく。
「今夜は朝まで、じっくり可愛がってやるから…覚悟しろ」
「……っ」
「……肌が熱くなってる、そんなに触れてほしかったのか?」
「ぁっ……」
政宗がくすくすと笑いながら、私の太ももを硬い手のひらで撫で上げた。
それだけで、さらに肌がカッと熱くなる。
身体の中で燻った熱が、また燃え上がってくるみたいだ。
私は身を焦がす熱に耐えきれず…
思わず政宗を潤む瞳で見つめて、口を開いた。
「政宗、さっきから意地悪っ……」
「別に意地悪してるつもりはないが…お前が望むなら、いくらでもしてやる」
「そ、そんなつもりじゃ…んんっ」
反論しようとすれば、唇を塞がれる。
性急に深くなった口づけは、舌先から蕩かされるように…
身体は一気に崩れだして、思考回路まで麻痺し始めた。
「んっ、ぁっ…んっ……」
次第に漏れ出す甘い息まで奪われるように、深い深い所まで貪られて。
頭がボーッとし始め、されるがままになっていると、荒々しく重なった唇が、ちゅっと音を立てて離れた。
「寝る間も惜しいな…好きなだけ感じろ、美依。恥ずかしがらずに、ちゃんと全部見せろよ?」
────見上げれば、獰猛に笑う政宗
まるで獲物を狙うかのような、野生的な笑み
青水晶のような瞳は熱を孕んで、キラキラと光って…
触れる肌は、熱を上げてるのが解る
なんだ、政宗も私と同じだ
同じように…昂ってるんだ
心も、身体も
また一つになりたいと、望む
「うん、解った」
小さな声で答えたのを合図に、政宗はまた唇を塞いだ。
今度は身体全体で溶け合うように…
その吐息を、腕を、脚を。
お互いに絡ませ、熱を分かち合っていったのだった。