第3章 ハピファミ3!
両親も間違うほどのそっくり双子なのに、わざわざ同じ服装をさせること自体が間違いを増やす元なのだ。
せめて、呼び違えないための努力をしてほしい。
まゆらちゃんが「わたるちゃん」と呼ばれてしまったときの、あの寂しげで悲しげで何ともいえない複雑な表情っ……幼い子供にあんな顔をさせてはいけないと思う。
なにより、まゆらちゃんを悲しませるようなことは、たとえ神様とやらが許してもワタシが許さない。
まゆらちゃんは予想通り、カワイイ服が好きらしい。
ワタシはあまり服装にこだわりはなかったので、とりあえず正反対の服装をしてみることにした。
母親はその要望に残念そうな顔をしたが、これも愛するまゆらちゃんとワタシの為なので、我慢してもらうことにする。
普段は素直な子供たちによる、珍しくも強引かつ可愛らしいお願いにまず父親が陥落し、その五分後には母親も頷いてくれた。
こうして、ワタシとまゆらちゃんの部屋のクローゼットの中には。
カワイイ服とカッコイイ服の両方、仲良く並ぶようになったのだった。
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小さい子がおそろいや色違いの服を着ている姿を見かけると、「かわいい!」と思います。
一部だけおそろいとか、同じテーマで違う服装というのもまた良し。