第18章 ハピファミ!18
ワタシの見た目が対象内なら、まゆらちゃんなんてドストライクかもしれない。
困らせるほど迫ってくることはないと思うけれど…一応キワコさんからまゆらちゃんに、さり気なくエナさんの中身について教えておいてもらおう。
いきなりで驚かせるのもなんだし、軽くでも知っておいた方がお互いにいいかもしれない。
備えあれば憂いなしって言うし……なんか違うか。
「ふふっ、明日が楽しみだなー。ね?わたるちゃん」
「…そうですね」
…明日、みんなに記憶の話をしてみよう。
前世とか漫画だとかは抜きにして、ただ小さな頃からの夢の話を。
皆は今と同じようにいるのに『わたる』だけがいない世界を、子供の頃から夢に見ていたのだ…と。
今よりさらに、ずっと未来のことまでも。
そして、みんなの反応や意見をきちんと聞いて、これからの『ワタシ』の生き方を決めよう。
「まゆらちゃん」
「なぁに?」
――願わくは、まゆらちゃんや彼らと共に在ることのできる答えが出ますように。
「大好きです」
「ふふ、私も大好きよ」
どうしても緊張してくる自身を意識したくなくて、まゆらちゃんの手を握って愛を囁いた。
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続く…………のか?