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【ハイキュー!!】君を騙す方法 R18

第10章 君との向き合い方


「魔がさしたって…そんな中途半端な気持ちで和奏に手出してんじゃねぇよ。」

グッと木兎の胸元を掴む。
殴るつもりはないし、向こうだってそんな事はお見通しだろう。

「黒尾君は…いいよね。何しても和奏に好かれて。こんな時ばっかりヒーローみたいに出て来てさ。」

至近距離でキッとこちらを睨んでくる。

何で、こいつは和奏がまだ俺を好きみたいな言い方をするんだ。

ムカつき過ぎて本気で殴りたくなってきた。

「和奏の気持ち…考えてやれよ。あいつ、近々お前と付き合うんだって俺に言ってたんだぞ。」

「え?和奏ちゃんが…黒尾君に?」

心底意外そうな顔をしている。
こいつ…本気で和奏の気持ちがわかってないのかよ。

「とっとと和奏に謝りに行けよ。」

「昨日から電話しても、家の前まで行っても…会ってくれないんだよ。」

今日まで木兎が謝りに行ってないはずはないと思っていたけど…和奏が追い返してたのか。

さっきの和奏の様子を思い出すと、それも頷ける。
ヤケになって、俺と寝ようとしてたくらいだし。

「そんなにしょぼくれてる奴に和奏渡すの馬鹿らしくなってきた。」

俺なら和奏に会いたくないと言われたくらいじゃ引き下がれない。
俺なら…俺なら…。

煮え切らない木兎の態度にそんな思いが湧き上がってくる。
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