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【ハイキュー!!】君を騙す方法 R18

第5章 ヤキモチの引き出し方


side 皐月 和奏

昨日のデート…デートでいいんだよね?
昨日のデートはとにかく楽しかった!

そりゃ、穴埋め要員に呼び出された事は少しショックだったけど…
黒尾先輩の木兎さんに対するあの態度は、ヤキモチで間違いない…ハズ。

あの時繋がれた手のひらを眺めて、思わずニヤけてしまう。

「ねぇ、1人でニヤニヤしてるの…不気味なんだけど。」

教室の斜め前の席から孤爪君が呆れ顔で言ってくる。
本当に…いちいち煩い。

「不気味でもいいんですー。それより早く部活行かないと黒尾先輩に迷惑かかるんだけど。」

「別にクロが迷惑したって構わないけど…。ってか、皐月こそ、クロの彼女気取りの発言やめた方がいいよ。」

淡々と失礼な事を言い続ける孤爪君が席を立つ気配はない。

「まぁ、確かに今は違うけど…まぁ、今に見ててよ。とっておきの秘策を思い付いたから!」

「きっと、とっておきの駄策なんだろうね。楽しみにしてるよ、失敗談。」

孤爪君が荷物を持って立ち上がる。

「あっ、言い逃げ!?」

孤爪君はいつも冷静だけど、ふとした拍子に挑発に乗ってくる事がある。
それが楽しみで言い合いをしていると言う節もある。
まぁ、基本的には向こうが突っかかってくるからだけど。

扉のところで立ち止まった孤爪君を見る。

「あのね…クロを振り向かせる秘策が本当にあるとしたら、それは素直に気持ちを伝える事だと思うけどね。」

今度こそ言い逃げを決め込んで、すぐに教室を出ていった。
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