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【ハイキュー!!】君を騙す方法 R18

第3章 気を引く為の駆け引きのやり方


「んで、その彼女さんとどんな映画を観る予定だったんですかー?」

大好きな人との憧れの初デートで、
他の女の観たかった映画を観るなんて…滑稽だ。

「コレー。」

黒尾先輩がチケットをこちらに差し出す。

「これは…また…。黒尾先輩…よく付き合うつもりでしたね。この手のラブストーリーとか…全く興味ないでしょ?」

今話題の純愛ストーリーだ。
クラスの女の子達の話題になっていたので、タイトルくらいは知っている。

「僕は紳士なので、女性の要望にはお応えするのが基本なんですー。」

ふざけると敬語になる黒尾先輩。
自分でも、そんなのエセ紳士だと気付いているのだろう。

嫌だな…。
他の女の子の為に紳士ぶってる黒尾先輩とデートするのは。

「じゃあ、私の要望も聞いてくれますか?チケット無駄になっちゃいますが…この映画じゃなくて、別のやつが観たいです!」

私も黒尾先輩も楽しめそうなアクション映画のタイトルを上げる。

黒尾先輩と映画デートが出来たら…と、先日妄想したのが、まさか役に立つとは思わなかった。

黒尾先輩が嬉しそうに笑って、頭を撫でてくれる。
私にとっての最大のご褒美だ。

「あー、黒尾くーん!おーい!」

映画館までもう少し…という所で、思わぬ方向から声を掛けられた。

黒尾先輩に負けず劣らず長身の2人組が近付いてくる。

「げっ…木兎。」

「ぼくと…?」

黒尾先輩の方を伺うと、あぁ。と説明してくれる。

「梟谷のバレー部。エースとセッターだよ。あの派手な髪型の方が木兎。目つきの悪い方が赤葦。」

「ちょっと、黒尾くんー!俺のこと紹介するなら、ちゃんと全国5本の指に入るって事も伝えてよ。」

「木兎さん、それじゃ何の全国5本の指か全くわかりませんよ。」

バレー関係の人達か。
通りで…壁みたい。。。

180cmは余裕でありそうな3人を見上げると、
木兎と紹介された男の人が、グイッとこちらを覗き込んだ。
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