第2章 ~服を纏えば、隠せたのに~
その後、私と一期さんは一緒にお風呂に入った。
さっきまで散々私の裸を見ていたはずなのに、一期さんは恥ずかしそうに後ろを向いていた。
一期「…嫌いにならないで下さい…」
麻衣「え…?嫌いになるわけないよ?」
一期「えぇ…分かっています。主ならば、そう言ってくれると…ですが、時々不安になってしまうのです。いつか、私…いや、私たち刀剣を捨てる日が来るのではないかと」
三日月さんから、少しだけ私の前の審神者のことを聞いたことがあった。
自分が使えないと思ったものは、売ったり破壊したりしたそうで、とてもではないが、良い主ではなかったらしい。
私が現主だとしても、きっと彼らの傷はすぐには癒えない…だけど、私には言えることがある。
未来なんて不確定だけど、彼らと同じ境遇を持っている私には…。