第2章 ~服を纏えば、隠せたのに~
一期「…主は優しいですね。もちろん、私たちは主を捨てたりなんてしません」
だけど、一期さんはとても悲しそうに笑った、とても辛そうにそう言った。
一期「………私は…やはり、主の1番にはなれないのですね。こうやって夜伽をしても、私は…他の刀剣と同じだ」
麻衣「そんなことっ!」
一期「ならば、私だけを見ていただけますか?そんなの無理でょう?」
私はみんなの主で、一人だけを1番になんてできない。
そのとき、私は気づいた。
一期さんは私を愛していて、私も一期さんを愛している…だけど、一期さんの愛しているは、私とは違うものだということを。